何世代も住める長寿命住宅のために、長持ちする外部仕上を選ぶポイントを見ていきましょう。
住まいを長持ちさせる為には、屋根や外壁の仕上げの耐久性が重要です。
屋根や外壁が傷んでしまうと雨漏れや破損の原因となり、住まいの寿命も短くなってしまいます。
傷む前にメンテナンスを行えればいいのですが、屋根や外壁からの雨漏れに気が付かずに住まいの骨組みが傷んでしまうことも少なくありません。
そこで、屋根や外壁に長持ちする仕上げ材料を使用することが長寿命住宅には大切なのです。
屋根については、木造の場合は勾配屋根で陶器製の瓦など耐久性の高い材料がベストです。
耐久性の高い金属屋根も適した材料といえるのですが、結露しやすいので骨組みが傷む可能性も高くなってしまいます。
良質な陶器製の瓦は数十年の耐久性を持ち、ちょっとした断熱性能も備えるので木造住宅の屋根に適した材料なのです。
陶器瓦の屋根は割れることもあるので、定期的な点検やメンテナンスは必要です。
耐久性が高い金属屋根を利用する場合は、結露対策が必須でしょう。
金属板は曲げた部分が傷みやすくなるので、こちらも定期的な点検が必要となります。
鉄筋コンクリートの屋根は、木造のような勾配屋根にするか、防水を2重とするのがお勧めです。
コンクリート自体にも防水性能はありますが、完璧ではありません。
そこで防水を行うのですが、通常の屋上防水は耐久性が長くても20年程度です。
特に上部の表面に現れる防水部分は寿命が短くなるので、防水層を2重にすることで万一の雨漏れを防ぐのです。
こちらでも定期的に点検が必要ですが、上部の防水層が傷んでいたら上部だけを新しくすることで、防水性能を常にキープすることができます。
また勾配屋根にする場合は、基本的に木造と同じです。
ただ結露による影響は少なくなるので、金属板の屋根も使いやすくなります。
外壁についても、漆喰やタイルや耐久性が高い金属板など、寿命が長い外壁材料を使用するのがポイントです。
サイディングや塗装仕上げは寿命の面で考えるとかなり弱い材料なので、長寿命の住宅には向かない仕上げ材なのです。
仕上げ材料としては、木造も鉄筋コンクリート造も基本的には同じで良いでしょう。
木造と鉄筋コンクリート造で異なるのは、外壁を仕上げる下地部分です。
木造の場合は骨組み部分を常時乾燥させるために、通気層を介して外壁を仕上げることになります。
この通気層の部分に、耐久性の高い木材を使用するのが基本です。
外壁を支える部分が傷んでしまうと、外壁自体も傷みやすくなります。
そこで確実に通気を行える、耐久性の高い下地を作る必要があるのです。
鉄筋コンクリートの場合は、外壁が剥がれないことが大切です。
コンクリート面に仕上げ材が上手く張り付かない場合もあるので、しっかりした工事を行うことが重要なのです。
漆喰はひび割れが、タイルの場合は目地部分が弱点となります。
金属板はつなぎ目部分が弱点となります。
そこで外壁も屋根同様に、定期的な点検を行うことが重要なのです。