劇的!ビフォーアフター 物件168 不用心な家 で出てきたアイデアをチェックしましょう。
今回は、工場を子供部屋に使用していて、鍵がかからないような状態の住まいのリフォームです。
3人の為のスペースとしては極端に狭いわけではないのですが、普段よく使う水廻り部分が狭くて不便さも相当のものです。
かなり古く改修を繰り返しているので、水廻りや建具だけでなく構造部分も心配な住まいのリフォームとなりそうです。
解体が進んで、なんと今回の住まいは、火事に遭った事のある住まいだったようで、柱や梁が炭化しています。
表面の2cm?ほどが燃えたので、何とか倒壊には至らなかったようですが、地震や台風に対する強度で考えると、2階は多くの構造部分を取替えとなります。
なんと今回は建ぺい率もオーバーしていて、合法的に改修を行うには2坪もの減築が必要となったようです。
建坪で7坪となるので、一気に本格的な狭小住宅となってしまいます。
こうなると、通常は建替えですね。
広い道路側を大きく減築しています。
基礎が低く土台が傷んでいたので、骨組み全体をジャッキアップ、基礎を作り直して新たな土台を設置です。
さらに焼けた柱や梁を交換して、何とか安全な骨組みとなりました。
キッチンを階段や廊下と一体化して、スペースを効率的に使います。
ダイニングはタタミを使って茶の間の作り、狭さを感じさせない集約した作りです。
玄関脇のキッチンに、収納兼目隠し兼作業台という薄い多機能収納を設置、スペース確保のアイデアとしては見事ですね。
玄関前の減築スペースには、コンパクトな庭とバイク置き場が出来ました。
玄関戸にはガラスを使って、採光にも活用します。
壁面に埋め込んだ下駄箱は高さを上げて、玄関前に自転車置き場も確保しています。
茶の間の上部に窓を設置、防犯やプライバシーと採光や通風を兼ね備えた開口としています。
移動式のテレビ台の後ろに床までの収納扉を設置、収納棚としては効率が高くなりますが、テレビにはケーブルがありますから、ちょっと邪魔になりそうな気もします。
キッチン廻りはワゴン収納や段差利用の引き出し付き、踏み台を兼ねる収納は面白いのですが、2段重ねる手間はちょっと微妙。
さっと使える踏み台とはいきませんが、スペースを考えると効果的なアイデアともいえるでしょう。
タタミの下ももちろん収納に活用、さらに床下を使用して猫専用の出入り口まで取り付けられました。
1階奥にはトイレから洗面所、浴室までをコンパクトに集約、高い窓や壁の厚みを利用した収納など、機能と使いやすさを兼ね備える水廻りです。
浴室乾燥機付ですが、最近は乾燥機能が付いた洗濯機があるので、これは好みともいえそうです。
階段は壁をコルクボードとして、ギャラリースペースに活用。
子供の成長に合わせて、いろいろな使い方が出来そうです。
2階にはしっかりした子供部屋と寝室が出来ました。
移動式のクローゼットで寝室と子供室を仕切っているので、将来の子供の成長にも対応できます。
2階のベランダは物干場としても活躍します。
ベランダとは別の窓には布団干しを設置、部屋から手軽に布団を干せます。
1階の防犯を意識した窓とは違って、2階は明るい窓で開放的なスペースとなっています。
2階の上には固定階段のロフトを設置、かなり広いので収納力がありそうです。
構造部分の問題もあって、予算1,200万円に対して1,363万円と増えてしまいました。
玄関は最新のカードキー、依頼主は予想していなかったようで、予算を増した分を考えると不思議なお金の使い方ともいえそうです。
劇的!ビフォーアフター 物件168 不用心な家 では、火事の後や減築など、予想以上に凄い状態のリフォームとなりました。
収納面では光るアイデアもあって、狭い中で収納を確保する点では非常に参考となるリフォームだったといえそうです。
今回は特殊な事情があったので、コストが予算を超えてしまいました。
依頼主に納得してもらったとはいえ、必要以上のコストを感じる部分もあったのは、若干気になるところです。
とはいえ使いやすいコンパクトな収納としては沢山のアイデアが満載だったので、参考になるリフォームだったといえるでしょう。