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真ん中に”空き地”のある家

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渡辺篤史の建もの探訪 神奈川県藤沢市・瀬邸−真ん中に”空き地”のある家 で紹介されているデザインやアイデアをチェックしましょう。

 

渡辺篤史の建もの探訪 真ん中に”空き地”のある家 は、ご夫婦2人の住まいです。
建物の外観は、軒の出が無い切り妻屋根で、白いボックスタイプ。
外壁は白く塗装された金属板の波板で、薄くシンプルな玄関庇に木製の玄関ドアのカラーがアクセントとなっています。
玄関ドアに取り付けられた、四角い3つの丈夫そうな取っ手も個性的です。

その親子開きの玄関ドアを入ると、天井が低くアーチ状のトンネルとなっているコンパクト玄関に入ります。
両側に収納がある玄関を抜けると、一気に天井が吹き抜けで高いリビング・ダイニングに通じます。
27畳の広さで、天井高さ最大7mの大空間です。
電球のペンダントライトが長いケーブルで釣り下がり、天井扇も備わります。
小さく天井が低い玄関との対比で、より広さが感じられる空間とも言えそうです。

壁と天井は白い仕上げで、トップライトとハイサイドライトから、明るい陽射しが降り注ぎます。
正面の壁と玄関側の壁は木質とガラスの壁仕上げで、ここでも対比をはっきりさせているようです。
大きなソファーや巨大なプランター、テレビやピアノが入っても、余裕たっぷりの空間です。

玄関の反対側にあるキッチンスペースは、木仕上げの腰壁で仕切られます。
ステンレス天板のキッチンはがっちりしたガスコンロ付き、大きなシンクの特注品です。
室内も木質系カラーの仕上げで、落ち着いた雰囲気のキッチンとなります。

キッチンの背後には、冷蔵庫も収まる収納棚があり、その足元にはルンバが収まります。
キッチンの足元が空いているので、ルンバが移動しやすくなりますし、配管廻りの通気も確保できます。

キッチン収納棚の隣は、扉で隠された洗濯機スペース。
その隣が階段下を活用したトイレで、壁2面の淡い赤紫カラーがアクセントとなっています。
タンクレストイレにアンティークの手洗い器や水栓を組み合わせ、個性的な空間を主張しています。

キッチンの上が奥さんのスペース、壁の1面が薄紫のアクセントカラーです。
書斎付きの寝室で、リビングダイニングとは手摺と書斎カウンターを介してつながる開放感があります。
ベッド部分は、カーテンで仕切って目隠しすることも出来そうです。

その上には天井収納式の階段で通じる、ロフト空間があります。
屋根の形を生かした勾配天井は低めですが、窓が広く明るいロフトです。
その隣は扉が2枚で通じる楽器の練習室。
奥さんの趣味のフルートが楽しめる空間で、床をじゅうたんとして吸音しています。
リビング側の壁は一面ペアガラス、ただ防音にはペアガラスは効果が薄いので微妙です。
2重の扉も気密は今ひとつのようで、若干気を使ったというくらいの防音性能となりそうです。

玄関の上がご主人のスペース、奥さんのスペースとリビングを介して向き合う形です。
玄関となりの浴室とリビングを仕切る壁はエキスパンドメタル、浴室の明り取りを兼ねた斬新デザインです。
洗面所は、リビングとオープンでつながる開放的な空間です。
カウンターの上に色違いの2つの洗面器が載り、下部が収納スペースです。
壁や天井の仕上げは木質系、カーテンで仕切れる空間となります。

浴室はシンプルなホワイト仕上げ、リビングのエキスパンドメタル側は型板ガラスで仕切られ、屋外に通じる勝手口も備わります。
趣味のサーフィンから帰って、そのまま浴室に入ることが出来るプランです。

ご主人のスペースには、屋外階段から入る、離れ的な独立空間となります。
趣味の品々が飾られる趣味室で、床には洗面所の明り取りとなる窓が付きます。
部屋に入るのは屋外階段ですが、内部ではリビングとチェーン手摺を介して通じる、独特のプランです。

その上に上がる階段は、アルミの足場用ハシゴを固定した形のオープンな階段です。
手摺はありますが踊り場がなく、慣れていないと怖い階段とも言えそうです。

3階はご主人の寝室、ギターにアンティークな椅子やデスクが備わる、勾配天井が低めの細長い空間です。
こちらも手摺はチェーン、開放感はたっぷりですが、危険も増してしまいます。


真ん中に”空き地”のある家 は、木造在来工法、敷地面積140㎡で建築面積63㎡、延べ床面積110㎡です。
1階は60㎡で2階は25㎡で3階も25㎡、夫婦2人の住まいとしては十分な広さがあります。
建築費は不明ですが、こだわりの水廻りや玄関部分の傾いた形はコストアップの要因ですが、簡素な仕上げと少ない壁など、費用が予想しにくい物件です。
壁部分の少なさと、こだわりの作りで相殺して、標準的なコストくらいになりそうです。

今回の住まい 神奈川県藤沢市・瀬邸−真ん中に”空き地”のある家 は、大空間のリビングダイニングと、夫婦で両側に分けたプランが印象的でした。
趣味が異なる夫婦に最適な部屋を上手く配置して、開放感と個性を上手くまとめていました。

手摺や階段などに危険を感じる部分はありましたが、その為に、より個性的で開放感やつながりのある住まいとなっていたようです。
壁を減らして手摺で中心のリビング空間につながり、目隠しが必要な場所にはカーテンを使用することでプライバシーを確保しつつコストを減らしていました。
個性的な住まいで、普通の住まいでは採用しにくい部分が目立ったのです、カーテンの仕切りや大空間に対する個室の配置など参考に出来る部分も多い住まいだったといえそうです。

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