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内にも外にもバルコニー10坪の家

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渡辺篤史の建もの探訪 神奈川県川崎市・馬場邸-内にも外にもバルコニー10坪の家 で紹介されているデザインやアイデアをチェックしましょう。

 

渡辺篤史の建もの探訪 神奈川県川崎市・馬場邸-内にも外にもバルコニー10坪の家 は、ご夫婦と子供1人の3人家族のための住まいです。
外観は白いボックスタイプで、妻面の出が無い屋根がモダンでシンプルな印象を強めています。
駐車場とアプローチの機能が入る正面の壁は、常時通気や採光が出来るメッシュ付きの折り戸で道路と仕切られます。

駐車場にはご主人の趣味で使うカヌーが吊るされ、奥にはウェアやライフジャケットも吊るされています。
クルマの隣にはサルスベリが植えられ、上部のデッキスペースの床から上に突き出ています。
庭まで建物に取り込んだ、都会的なつくりの住宅です。

玄関扉は木製で、日射や雨がかかりにくいためか、白木が目立ちます。
扉の前に白木扉の下駄箱があり、玄関戸の前の段差部分で靴を履き替えるつくりです。
玄関に入ると中の廊下にも収納が続きます。

床は厚めの板のフローリングで、収納上に照明を置いて間接照明となっています。
入って右手は趣味室、納戸を兼ねるようで、いろいろなものが置かれています。
壁や天井は合板仕上げ、柱や梁も見えるシンプルなつくりです。

駐車場に面して大きな開口があり、アウトドア好きのご主人にとって夢の空間となります。
廊下の突き当たり部分の窓も大きく開けられるので、駐車場から趣味室まで風が抜ける配慮もされています。
窓廻りの断熱性は気になりますが、囲まれている割には、通気の良さを確保しているのです。

趣味室の奥がトイレ、ドアを折戸にして出っ張りを減らしています。
手洗いを部屋の外に置いているという独特の配置で、トイレの後と帰宅してからの手洗いを兼ねているようです。

階段は、スチール製の回り階段。
スチールメッシュの床、転落防止にも布メッシュを使用して、メッシュに囲まれる階段となります。

2階に上がるとリビングダイニングキッチン、3階の床がメッシュで、その上のトップライトが見える開放的な空間です。
梁や柱は見せる仕上げで、外壁の断熱は外断熱のようです。
こちらも壁や天井は合板仕上げ、奥には高い壁で囲まれたバルコニーが広がります。
窓が大きく、バルコニーと一体感が感じられます。
サルスベリが頭を出し、木の椅子も備わる広いバルコニーで、リビングの延長として使うことも考慮しています。
椅子の上に庇が付いて、さらに洗濯物が干せるフックが付いているところも、気が利いています。

壁には柱の奥行きを利用した飾り棚が付き、飾りと収納のスペースを確保しています。
エアコンも柱の間に収め、目隠しの布を前に張っていますが、エアコンの風の動きが悪くなるので使用中は外したほうが良いかもしれません。
丸いLED電球を、メインの照明として使用しています。

システムキッチンも白木の仕上げで、白いカウンターや柱の奥行きを利用した食器棚でまとめています。
キッチンを壁付きとすることで、スペースを有効に活用しています。

2階には洗濯・脱衣室とお風呂も備わります。
FRP防水を使用しているようで、木造の2階にも浴室が設置できます。
高いところの通気と広めの採光を考えた窓も、アクセントとなっています。
2階の階段の奥にある窓も開放できるので、2階の通風もしっかりたっぷり確保しています。

3階に上がると、メッシュの床の上は一面トップライトで明るい空間となります。
2階同様に柱の奥行きを生かした棚が付き、洗面台も備わります。
ただこの洗面台は、雑に使うと2階まで水が落ちてしまいます。

3階は寝室スペースで、上には広いロフト付き。
寝室部分だけを仕切れる折り戸が付いているので、寝る為の暗さや静かさも得ることが出来ます。
ロフトも同様に折り戸で仕切れます。
収納部分は可動式で、部屋を仕切ることも出来ます。

3階も階段の窓を開けると、通風がっぷり確保できます。
窓からはバルコニーに突き出たサルスベリも見え、家のシンボルツリーとして全ての居室から見ることができます。

ロフトへは回り階段から上がれるので、楽に使えます。
さらにそのロフトから、ハシゴを使って屋上に出られます。
屋上は小さいながら、3階建ての高さを生かした眺めが絶景です。
遠くには富士山も見え、非常に気持ちの良いスペースとなっているのです。


神奈川県川崎市・馬場邸-内にも外にもバルコニー10坪の家は、木造軸組工法、一部木造ラーメン工法、敷地面積55㎡で建築面積32㎡、延べ床面積86㎡と、3人家族としては必要なスペースを確保している3階建ての住まいです。
1階は27㎡で2階は32㎡、3階は27㎡でロフトが15㎡、建築費は不明ですが、仕上げがシンプルなので低めに抑えられているはずです。

今回の住まい 神奈川県川崎市・馬場邸-内にも外にもバルコニー10坪の家 は、3階建てにロフト付きという高さを生かした作りが大きなポイントでした。
庭を建物に取り込み、広いバルコニーや屋上を持つことで、開放感や気持ちよさを加えています。
南北の大きな窓を開けることで、たっぷりの通風を確保できるところもポイントで、参考に出来るアイデアといえるでしょう。

コンパクトな住まいならではの、洗面台の位置や下から覗ける床など気になる部分はありますが、これも快適さや使いやすさを考えると納得できるものです。
シンボルツリーのサルスベルが1階から3階の部屋から見えるところなど、しっかりしたコンセプトと実際の快適さを兼ね備えて作られた住まいだったといえそうです。

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