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第0137号

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メールマガジン  こだわりの住まいを上手に創る 第0137号  の内容です。

 

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          住まいづくり研究室 メール便

                       第0137号 2011年08月12日

       住まいづくり研究室   http://www.ie-erabi.com
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     住宅の新築から、リフォームやインテリア選びまで、
    住まいを上手に創り、活用するための情報をお届けします。
       現在のテーマは鉄筋コンクリート住宅つくりです。
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■RC住宅の短所のまとめ

鉄筋コンクリート住宅の短所は、コンクリート部分が邪魔になる点と
災害に対する強さなどに関して過信することです。
また建設コストが高めとなる点も、弱点といえるでしょう。


鉄筋コンクリート住宅は、壁で支える壁式構造では壁の厚みが大きくなり、
柱と梁で支えるラーメン構造では、
柱が邪魔になるところが大きな弱点となります。

木造などと同じ面積の住まいでも、壁や柱が大きい分だけ、
部屋として使える実際の面積が小さ目となってしまうのです。
柱がある構造では柱の太さがかなり大きくなり、
そこに作った部屋では、邪魔に感じることも少なくありません。

またコンクリートで作った壁は、
リフォームなどの際には、基本的に壊せません。
壊して作り直すと鉄筋の配置が難しく、
構造の強さを再計算して確かめる必要があるので、
リフォーム費用が高くなります。


鉄筋コンクリート造の住まいは、基本的に災害や火災に強いのですが、
万全ではありません。
地震に対する強さについては、室内の家具などの転倒や設備の破損に関しては
木造の住まいとほとんど変わりません。

強風に強いとはいえ、窓などの開口部分を補強しないと、
ガラスが割れたりする点でも、RC像の住まいは木造と変わらないのです。
洪水や津波に対しても、水が室内に浸入したり、
窓ガラスを破って押し流されたりするので、避難することは重要です。

火災についても、外の火災に対しては燃えにくいのですが、
室内で発生した火災は、内壁や家具やカーテンなどが燃えるので、
火災は広がってしまいます。
特に一酸化炭素のような有害ガスは発生しやすくなる可能性もあるので、
鉄筋コンクリート住宅でも、
火災による被害を特に防げるという訳では無いのです。


鉄筋コンクリート住宅は、建設コストが高めとなる点も弱点となります。
構造の要である鉄筋コンクリート部分のコストが高めとなるだけでなく、
適切な断熱を行う為に下地を追加したり、配管の為にパイプを設置したり、
室内の間仕切壁などは、
コンクリートとは別の専門の工事業者が行うことになるなど、
工事を行う工程や業者が増えるので、
どうしても建てる費用がアップしてしまいます。

また鉄筋コンクリート住宅は、断熱性能の面では微妙です。
コンクリート自体は断熱性能はあまり高くなく、
さらに熱を蓄える効果があるので、暑さや寒さも蓄えてしまいます。
そこでコンクリート自体を室温に近い温度に保つことが出来る、
外断熱を行うことが必須なのです。

その分、住まいを建てるコストも高くなります。
外断熱を採用すると住まいの快適さはかなり高まりますが、
作る際にかかるコストも高くなってしまうのです。

さらに設計する際には構造計算が必要となり、設計費用も高くなります。
また構造計算が終わった後では、
コンクリート壁部分を変更することが難しい場合もあります。

工事の途中でコンクリート壁の部分を変更することも難しくなります。
壁や開口部分を計算で確かめられているので、
変更すると再計算して、確認申請の変更届が必要になることもあるのです。

また住宅を鉄筋コンクリートで作るハウスメーカーが少なく、
RC住宅が得意な工務店や建築家も少ないので、
依頼先を選ぶ際の選択肢が狭くなってしまいます。


鉄筋コンクリート住宅の欠点は、
コンクリート部分が邪魔になりやすい点が一番大きなポイントでしょう。
室内の広さが木造よりも狭くなりがちで、柱が邪魔になることも多いのです。

またコンクリート壁部分の変更がしにくいところも、
大きな弱点といえます。
コンクリート壁は新築途中の変更やリフォームでの変更が行いにくく、
変更やリフォーム内容に制限が大きくなりがちなのです。

住まいを建てるコストが高まる点も欠点ですが、
これは住宅の耐久性や付加価値を考えると、大きな短所ではありません。
長い目で見れば、初期コストの高さは、
メンテナンス費用の少なさでカバーできます。

そこでコンクリート壁や柱の配置をしっかり考え、
将来にわたっても変更しないで済むように計画することが、
鉄筋コンクリート住宅の弱点をカバーする為に、
一番重要なポイントとなるのです。

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