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木造の基礎工事の概要と注意点について紹介します。

地盤
まず、地盤の強さ確認が必要です。
地面に立って足が少し沈む感じがする場合には、地盤調査が必要です。
そうでなくても事前に調査しておいた方が安心できますし、大手のハウスメーカー等は標準仕様として調査しているところがほとんどです。
最近では、瑕疵担保保険に加入する為に地盤調査を行うことも多くなっています。

住宅用の地盤調査では、スウェーデン式サウンディング試験が最も一般的で安価です。
住宅を建てる敷地部分の4隅と中央部分について、試験を行なうことが標準です。
弱い部分が偏っていることが予想される地盤の場合は、弱そうな部分を追加して試験した方が安心できます。

問題は土地購入のとき、地盤が丈夫かどうかの正確な確認が難しい事です。
土地が弱い場合には基礎工事に余計にお金がかかるので、多少土地を安く購入できても、建物を建てるトータルでの費用を考えると高くなってしまう場合もありえます。

地盤が悪いところに住まいを建てる場合は、地盤改良(土に凝結剤を混ぜ固める工事が一般的な方法です)が一般的で、杭基礎はコストや強度の問題などからよほど地盤が悪くない限り一般的な木造住宅では使いません。


基礎の種類
現在の木造の基礎は鉄筋コンクリート製で、土間コンクリートと一体となった布基礎とシングル配筋のベタ基礎が主流です。
他には、ちょっと前まで標準だった布基礎や軟弱地盤で多用されるダブル配筋のべた基礎があります。
参考に大まかな断面を下に示します

基礎形状

布基礎はタイプAの断面で内側(図右側)の床下に防湿コンクリートを打設します。
タイプBとタイプCが土間コンクリートと一体になった布基礎です。
タイプAでも建物内側にコンクリートを流し込むので、手間と強度を考えるとB・Cタイプが有利なので現在の主流になったようです。
点線は布基礎の形状を示し、一点差線は鉄筋を示しています。

タイプDはべた基礎の典型的な形で、鉄筋が2重になっていて、底面自体が強度を持つので地盤が弱い部分で地盤が沈んでも建物が変形しにくくなります。
タイプCも立ち上がり部分が連続していれば、鉄筋の太さと密度によってはべた基礎扱いとなります。

べた基礎とべたコンクリート一体の布基礎は、違いが微妙なゆえに間違いが発生しやすくなります。
べた基礎と表記していても、実際はタイプB・Cとなっている場合も多いので、軟弱地盤における基礎の作り方には注意が必要なのです。
とはいえ通常の地盤であれば、強度的には布基礎で十分です。

また、最近の瑕疵担保保険で基準タイプの大まかな断面が下図になります。

基礎形状2

ベタ基礎タイプの中でもっとも作りやすい形状となっていて、最近の住まいで多く採用されています。

地面から基礎の天端までの高さは400mm(雨が多い九州における数値です、雨が比較的少ないところは300mm)位が標準です。

鉄筋は基礎の形にもよりますが、鉄筋同士の間隔は250mm以下が基本です。(最低基準は300mmですが、これで工事を行なうと、ちょっとしたズレで基準を満たさない場所が出てきます)

浴室をユニットバスではなく従来の作り方をする場合は、浴室周囲の基礎を地面から1,200mm位までコンクリートで立ち上げます。
昔はコンクリートブロックを積んでいましたが、強度が低いので現在は基礎と一体の鉄筋コンクリートで作ります。


基礎のチェックポイント
基礎工事で特に注意すべきポイントは、
鉄筋が所定の間隔(図面に記載されている間隔)でしっかり入っている事と、出来たコンクリートが木土台の下全体を支えるようにまっすぐ作ってあること(コンクリートが妙に変形していないこと)です。
(他にコンクリート強度とスランプのチェック、鉄筋径、かぶり厚、開口部分の補強、アンカーボルトの位置等々、設計者が確認するべき事はたくさんありますが、基本は先の2項目です。)

現場を見る場合には、きれいな基礎を作ってある(=丁寧な仕事をしている)事を確認すれば、ほとんどの場合は問題ないようで、逆に作りが雑な場合には注意が必要ともいえます。

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住まいづくり研究室                                      2013年7月22日更新
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