劇的!ビフォーアフター 物件191 おひさまが遠い家 で出てきたアイデアをチェックしましょう。
(物件番号が前回からずれたままですね)
玄関前が物干し場で、日に当てる為に高い位置に無理やり干しているような状態です。
元々長屋の住まいで、両隣が2・3階建てに建て替わったものの、依頼者親子の住まいは古い平屋のままです。
12坪という狭い住まいなので、住まい自体も暗く使いにくくなっているのです。
親子二人の住まいとはいえ、採光の確保はちょっと難しい課題といえそうです。
解体が済みましたが、比較的新しいユニットバスはそのまま残すようです。
さらに玄関部分を1坪ほど減築、玄関前の空間を確保して、効果的な採光も確保しました。
ユニットバスを一旦吊り上げ、基礎工事を開始です。
レンガの基礎を崩し、柱の下だけをジャッキで支えて、ジャッキまで埋める形でコンクリートの基礎を作ります。
その上に土台を設置して、現代的な基礎に作り変えました。
新たな基礎のつくり方としては面白く、なかなか上手い参考に出来る方法といえるでしょう。
ユニットバスを新たな位置に移動させ、梁の補強を行います。
内壁の下地には合板を使用、構造の補強も兼ねているようです。
既存の壁には、隣家との隙間から採光が取れる部分に窓を追加しています。
さらに減築した玄関部分には大きな木製サッシを取り付け、採光を確保します。
新たに作った窓の面には、お母さんの身長に合わせた、低めのシステムキッチンを設置。
さらに洗面所やトイレも、窓付きの面に配置しました。
既存のユニットバスの内部には、ヒバの板を貼り付けています。
天井には穴を開けて浴室乾燥機も追加して、ユニットバスが一新しました。
床には桧のスノコを敷いて桶やシャンプーを置く台も追加、さらに手摺も追加してバリアフリーにも対応です。
こだわりの、木でまとめた浴室の完成です。
減築した部分は目隠しとなる格子の塀で囲い、高いところに物干し竿を設置しています。
前庭を造り、その上に透明なFRPグレーチングを設置して物干しの踏み台としました。
物干し場と前庭の2つを上下に組み合わせた、玄関前の個性的な空間となりました。
物干し場の手摺には可動式の作業台も付き、使い勝手も良好です。
コンパクトな玄関の正面には、二人の為には十分な量の下足入れが付き、室内の目隠しの役目も果たします。
下足入れは郵便受けも付きますが、配達する人は路地を入ってくことになるので、分かりにくいかもしれませんね。
玄関と一体のダイニングキッチンには、大きなガラス窓から光が入り、明るい空間となりました。
壁面収納や仏壇置き場も確保され、機能的な空間となっています。
収納場所の不足は、屋根裏収納を設置することで解消です。
ユニットバスには洗濯機置き場付の脱衣室が付き、洗濯機をわずかに下げているところが細かい気配りです。
棚も付いて、使いやすさに最大限の配慮をしています。
お母さんの部屋はベッド、息子さんはタタミの部屋と、二人の個室も出来ました。
各々3畳ほどのスペースですが、収納部分は高さを活用して、意外にたっぷり確保されています。
タンスも再利用して上手く配置、ベッドの下ももちろん収納となります。
個室の扉の上部を開放できるようにして、換気を確保しています。
そして出入り口上部にはエアコンの風向きを調整できる機能を追加。
これは温度調整などを考えると使いにくそうですが、面白くはありますね。
普通は小さなエアコン2台が便利ですし、コストも大差ないはずです。
劇的!ビフォーアフター 物件191 おひさまが遠い家 は、玄関廻りの豊かな空間が最大のポイントでした。
ちょっと減築することで、明るい日差しや物干し場、さらに前庭を追加できたのです。
基礎の補強面でも、面白い独自の手法が見られました。
かなり実用的な内容の充実した手法が中心で、その上に快適さやアイデアを加えていたところが、良心的なリフォームだったといえそうです。